ぽんのあれこれぶろぐ

医療や福祉、お散歩写真や料理など、あれこれを取り上げています。               

措置と契約

このタイトルで、すぐに内容を思い浮かべるかたは少ないと思います。

どちらも、福祉制度なのですが
措置(そち)は行政がサービスの内容や利用する施設などを決定して
費用の負担や設備の維持などについても監督しますが
契約は介護保険や自立支援法のように、利用者が事業者と契約をして
利用することになります。
単純に言うと、利用者の申請やサービスを選択する自由がない措置と
自由に利用するサービスや事業所を選べるという契約ということになりますが
実際にそうは単純ではありません。

私たちもそうですが、必要なサービスを選んで利用しようにも
業者がいない、対応がないという状態ですし
事業所の内容が信頼に足るかどうか問題のところが
新聞やニュースに取り上げられるようなお粗末さということも多いのです。
大変厳しいなかでがんばっておられる方もいる中で
障碍者や高齢者を搾り取る相手という考えの人間もいるわけで
単純に自由に選べると言えない現実があります。

児童福祉法が改正されて、障碍をもった子供たちの制度の利用については
契約か措置にするかは、児童相談所が判断するということになったのですが
1.保護者が不在であることが認められ利用契約が困難な場合
2保護者が精神疾患等の理由により制限行為能力者又はこれに準ずる状態にある場合
3保護者の虐待等により、入所が必要であるにもかかわらず利用契約の締結が困難と認められる場合 
措置として扱えるということになりました。

児童施設はすべてが措置制度でしたが、自立支援法によって
障碍児施設だけが、措置か契約かを都道府県で決めることになったのです。
上の3つの場合以外で、契約になると、施設を利用するための料金が原則1割
子どもの医療費や学校教材費も保護者負担になりました。
相談業務や親に対するケアなども行政の義務では無くなるわけですし
負担が増えることを考えて、親御さんが子供さんを退所させてしまう、利用をやめてしまうという
ことも起こります。

行政にとっては、契約にしてしまえば金銭的にも仕事の内容でも
負担が減るわけですから、自治体の考え方対応一つで、手を抜き放題ということになります。

障碍があるということで、利用料などが増え対応が切り捨てられているという現状があります。
保護者負担が必要な契約か、公費負担の措置かという決定がなされる
児童相談所のあり方自体にも大きな問題があります。

新聞に取り上げられていましたが
千葉県内の施設の男性職員は「千葉は措置か契約かを決める前に、児童福祉司が
必ず子どもや家族の状況を調査している。
仮に契約になっても、年に1回は子どもに会いに来てくれる」と評価。
一方、契約率の高い東京都の児相については「十分に調査もせず、『原則契約』ばかり。
子どもに会いに来る福祉司もまれだ」と指摘する。』
とされています。

東京都は障碍を持っている子供はすべて契約ということにしていますし
現場を丹念に調べてということではありません。

『日本知的障害者福祉協会の調査には、契約と判断された235の事例が寄せられた。
「親が養育を放棄」「父親は知的障害、母親は精神障害者」など、家庭環境が切迫したものばかりだ。
しかし、児相の回答は大半が「国の措置要件に該当しない」「親が『契約する』と言った」。
中には、養父の暴力を理由に措置を求めた施設の意見を
「体罰はしつけ。虐待ではない」とはねつけたケースまであった。
都内で施設を運営する施設長の一人は
「障害があるだけで虐待さえ虐待だと認めてくれない。
障害児には社会的な養護が不要ということか」と厳しく批判する。』

児童相談所がまともに仕事をしないことで、命を失う子供たちのニュースは
耳新しいものではありません。
いったい、何度起こせば気がすむのかと思うようなニュースです。
実際に訪問しなければならないのに、報告書には訪問と書いてあっても
電話すらかけていない、顔をみたと嘘を書いているなど、考えられない内容です。

最初に障碍があるかどうかで子供たちが行政の守るべき義務から選別されて
負担を抱える家族に追い打ちをかけ、悲惨な結末になってしまう
あるいは子供たちにしわ寄せが行くことに目をつぶって良いのでしょうか。

少子化対策という政府や与党(自民、公明)の声高な物言いを耳にするたびに
気分が悪くなります。
ほんとうに、子供たちを守る、家族を守るってことがどいういうことか
私たちも考えていくことが必要ですよね。

すべての子供たちがその権利(子供にとってもっとも良いことを)を
守られることが一番大切ですよね。
国は子供たちの生きる権利、育つ権利を守るために
できる限りのことをしなければならない。
日本はこどもの権利条約を 1994年4月22日に批准(条約を国会で審議、承認し国際的に宣言)
しています。


日本ユニセフ協会 こどもの権利条約
花畑

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